連載コラム「株の始め方」
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- 第3回
銘柄を選びのポイント(選び方・会社四季報の見方)
最近、株を始める人が多くなっているようです。そういえば、本屋さんにもいろいろな株の本が並ぶようになりました。「今日から始める株式投資」「カリスマ主婦が教える株投資の始め方」「3年で1億つくる株の買い方」など、マネーコーナーは魅力的なタイトルの本が目に付きます。これは10年前では考えられなかったことです。
【株(銘柄)の選び方】
ただ、株取引は銘柄選びが難しいとも言われます。銘柄はどうやって選べばいいのでしょうか?
まず自分の感覚で会社を探す
銘柄を選ぶ方法にこれといった正解はありませんが「感覚・情報・分析・心理の推理」が必要だと思っています。まず、自分の感覚で会社を探す。その会社や業種に関する情報を集める。集めた情報からデータを分析する。そして、株は人気投票とも言われるように、その他大勢が何を考えているのか、どういう行動をとるのかを考えることも必要です。
もうずいぶん前ですが、「連想ゲーム」という番組がありました。男女それぞれ5人ずつのメンバーが、キャプテンの出すヒントを聞いて言葉を当てていくという内容の番組です。
株式投資もこれと似ています。株取引は当然、これから値上がりしていく株を見つけることから始まりますが、そのヒントは毎日の生活の中に隠されています。
ふだん、買い物に行って活気のあるお店や、サービスが魅力的なお店、社員教育のきちんとしている会社などは、これからも利用したいと思うでしょう。居酒屋へ行っても、同じようなメニューなのに流行っているお店とそうでないお店があります。テレビを見ていても、新しい商品の情報はどんどん入ってきます。
そんな中から、「行ってみたい」「買ってみたい」「流行りそうだ」「面白そうだ」「役に立ちそうだ」と思ったら、その会社がまず、候補に挙がります。
関連する会社を連想する
次に、興味を持った会社や同業種、その産業に関連するであろう産業(たとえば、ある商品を作るための部品や機械を作っている会社、食品会社であればその原料や素材を提供している会社や、飼料・肥料などの会社など)へと広げていきます。これがつまり、連想ゲームなのです。“風がふけば桶屋が儲かる”的発想で考えていくことも大切です。
投資したいと思う会社が見つかったら、次はその銘柄を選ぶ根拠を各種データから明確にします。会社の内容はインターネットや新聞、「会社四季報」などで調べられます。
【会社の業績や株価の動きを調べる】
「会社四季報」などで会社を調べる
「会社四季報」は、株式投資家のバイブルとも言えるもので、年に4回発刊されています。上場している銘柄すべての最新の情報が手に入り、業績予想や様々な指標も記載されています。(1)会社の正式名称・何をやっている会社なのか(2)どのくらい利益を出しているのか、またその利益は売り上げによるものか、別のものか・今後の利益予想(3)会社の安全性はどうか(4)企業の効率性はどうか(5)過去の株価の動きはどうか・今現在は割安なのかどうかなどの指標(6)株式分割や配当の情報、などがわかります。
「会社四季報」は、業種ごとに掲載されていますので、興味を持った業種にどういう会社があるのかもすぐわかり、同じ業種で比較検討することもできます。
「T-NAVI」で調べる
「T-NAVI」トレジャーネットのお客様に無料で提供しています。「T-NAVI」はむさし証券と時事通信社、ゴールデンチャート社が提携し提供しているサービスです。会社の業績やIPO情報、日本取引所グループが提供する「適時開示情報」を随時更新しています。「T-NAVI」のサービス
チャートを見てみよう
また、ほかの人の心理を考えるときにはチャートから読み解いていきます。株価の動きと出来高の動きから、どのくらいの株価になれば買いや売りが入ってきそうだなどと考えてみるのです。「T-NAVI」で日足、週足、月足などのチャートを研究してください。
最初はよくわからなくても、何度か成功や失敗を重ねるうちにコツがわかってくると思います。銘柄選びに正解はありません。また、考え方によっても変わってきます。そこが株式投資の面白さなのではないでしょうか。
[コラム執筆者]
時川郁(ときがわふみ)ファイナンシャルプランナー(CFP)
証券会社に勤務後、FPとして活動。運用・投資に関するiDeCoや企業型DC、NISAなどのセミナーを中心に、若者やリタイアメント世代向けのライフプランセミナー、個別相談業務、執筆などを行っている。
「人生100年時代を豊かに生きるための手助けを!」との思いから、2016年に合同会社リテラビットを設立し、確定拠出年金の導入コンサル、導入支援事業を始める。趣味はスポーツ観戦とゴルフ、ドライブ、おいしいものを食べに行くこと。
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