連載コラム「株の始め方」
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- 第11回
企業の決算情報を探そう!
【会社の業績を知る】
株式投資は、投資をしようとする会社の業績を知ることが基本です。そのためには、会社の成績表ともいわれる決算書を読み取ることが必要となります。
決算書は数種類ありますが、主に「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュフロー計算書」の見方を知っておくとよいでしょう。
損益計算書
「損益計算書」(P/L)は、ある一定期間にいくら儲かったかを詳しく表示したものです。企業が上げる利益には、本業で得た利益「営業利益」のほかにも、本業以外の財務的な要因も加えた利益「経常利益」、税金を引いた後の最終的な「当期純利益」などがあり、損益計算書ではそれらの利益がどんな要因によってもたらされたのか、詳しい内容がわかります。
貸借対照表
「貸借対照表」(B/S)は、決算日の会社の財産や借金の内訳を示しています。事業に必要な資金(資本)の調達方法を右側に、そのお金がどういう状態になっているか(資産)を左側に示してあります。
「キャッシュフロー計算書」(C/F)は、実際の現金の出入りを示しているので、損益計算書ではわからない実際のお金の増減を知ることができます。
このように、企業の決算書を調べることで、投資先の会社の詳しい内容や業績を知ることができ、その会社が利益を出しているのか、今後株価が上がるのかどうか、投資していい会社かどうかを判断する根拠となります。
【決算情報の入手方法】
では、これらの決算情報はどのようにして手に入れたらいいのでしょうか?
会社四季報
まず、最もポピュラーな「会社四季報」があります。これは東洋経済新報社が毎年4回発行しているもので、上場会社すべての情報が掲載されています。 金融商品取引業者でも、アナリストリポートなど様々な情報を得ることができます。
マネー誌
また、すべての情報と言うわけにはいきませんが、マネー雑誌などでは銘柄の特集を組んで詳しく解説したり、四季報に勝るとも劣らない充実した内容のものも出ています。
インターネット
インターネットでは様々なサイトで多くの情報が発信されています。信頼できるホームページを探すことが必要ですが、雑誌のように情報が遅れることもなく、タイムリーな情報をいち早く入手することができます。
最近はIRに力を入れている企業が多くなっており、企業のホームページからも決算の内容や事業方針などを調べることができます。
TDnet
東京証券取引所のホームページでは投資に関わる様々な情報を公開しています。特に、1998年4月から開始された「TDnet(Timely Disclosure network)」は上場会社の情報を公平・迅速かつ広範に伝達することを目的に、開示資料等をデータベース化し、インターネット上の東証ホームページに掲載するシステムです。有料情報サービス「TDnetデータベースサービス」を利用すると、ほとんどの上場会社から公開間近のグリーンシート銘柄までの開示情報を、過去5年間分のデータすべてについて、インターネットを通じて検索・閲覧ができます。
「T-NAVI」
トレジャーネットでは全てのお客様に「T-NAVI(ティ−ナビ)」という無料の株価情報サービスを提供していますが、そのサービスの一つで「適時開示情報」を無料で提供しています。
[コラム執筆者]
時川郁(ときがわふみ)ファイナンシャルプランナー(CFP)
証券会社に勤務後、FPとして活動。運用・投資に関するiDeCoや企業型DC、NISAなどのセミナーを中心に、若者やリタイアメント世代向けのライフプランセミナー、個別相談業務、執筆などを行っている。
「人生100年時代を豊かに生きるための手助けを!」との思いから、2016年に合同会社リテラビットを設立し、確定拠出年金の導入コンサル、導入支援事業を始める。趣味はスポーツ観戦とゴルフ、ドライブ、おいしいものを食べに行くこと。
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